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––– よろしくお願いします。改めまして、お名前をお願いしてもよろしいでしょうか。

永守と言います。哲学、哲学特論、それと現代思想の授業を持ってます。

––– 先生自身は、何の専門なんですか?

哲学が専門です。哲学にもいろいろあるんですけど、18世紀あたりのヨーロッパの哲学が専門ですね。

––– どうしてそこを専門にしたんですか?

18世紀の思想史を点検すると、人間理性に大きく信頼が置かれている一方、不信や、そこまでいかずとも理性からのいくばくかの逸脱が芽生えていることがわかります。理性に対する信頼も、不信も、いまから立ち戻って考えるにはいい時代ですね。
––– あ~なるほど。そこから考えたら、今はもうちょっと理性以外も入ってきてる感じですか。
そうですね、だからいまは、むしろ理性に訴えた啓蒙思想の可能性をもう一度考えようとしています。

 

––– 最近気になってることありますか?

ありますあります。

––– 何ですか?

糠漬けやりたいですね。

––– 糠漬け!?

漬け込みたいんですよ。

––– 何で漬けたいんですか。

いやちょっと、発酵食品凝ってて。ザウアークラウトとか作るんですけど。

––– へえ~!!

糠はね。

 

 

 

 

 

 

 

––– ちょっとハードル高くないですか。

そうね、毎日かき混ぜなきゃいけないっていうのがね。

––– たまにすごい見た目になるって聞きますけど。

腐るとね、大変なことになるみたいですね。そういうことやりたいです。

––– ハハハハハ(笑)毎日育てる系というか。

はい。糠を着けるとかね、生ゴミを土に埋めるとかいうことをすることによって、落ち込んだ時も、それをすればやり過ごせるという状況を作りたいですね。

 

–––京芸で好きな場所とかあったりしますか。

好きな場所ねえ。最近大学あんま来てないから、場所も忘れつつある。でも古い校舎は好きです。

––– あ~でも古いなら、もっと思い切って古い建物が欲しかったりしません?

もうなんか中途半端に古いよね。

––– 移転したらまた中途半端に古い建物がいつかできますよ。

だから汚していきましょう。徹底的に汚していきましょう。

––– この校舎がなくなる前にリアルスプラトゥーンがやれたらいいなと思ってたんですけど。

ああ、ペンキ使ってねえ。何なら爆破してくれてもいいのにと思ってる。リアルボンバーマンをしてくれてもいいですね。蔡国強さんに来てもらって。

––– ハハハハハハ(笑)それでいくとこれ(大学会館)は新しい校舎ですね。

これはねえ。コンクリートな感じで。おしゃれ校舎ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

––– そういえば別の先生の取材で、農家さんの無人販売行きましたよ。

え!行きたい。あそこの梅干しよく買うんですよね。

––– でも売り切れてましたよ。

えっ まあでも行ってみましょうか。

––– 行きましょう。

––– 永守先生の授業をよく取ってる同期に事前に話を聞いていたんですが、「とっつきやすいのは「哲学」かな」と言ってました。それぞれの授業はどんな違いがあるんですか?
「哲学」は、哲学についてほとんど知識や関心を持ち合わせていなかったとしても、面白い授業になればと思っています。いまは遠隔授業なのでテキストを配布していますが、講義のスタイルに戻れば、美学を軸としてヨーロッパ思想史を概観できるものになるはずです。「現代思想」は、思想史に必ずしもこだわらず、わたしが今、研究していることをそのままトピックにしています。「エコノミー」の歴史とか、「信頼」の概念分析とか、「公共性」の再検討とかですね。「哲学特論」は、哲学のテキストを受講者とともに精読する授業です。毎時間、発表担当者を一人決めて全員で議論します。
––– じゃあ特論は、半期で同じものを読み込むって感じなんですかね。
そうですね。今年に関しては、カントの『判断力批判』という本を一年をかけて読んでいます。
––– なるほど、じゃあハードといえばハードなんですかね。
たしかに、毎回、じっくりとテキストを読み、自分なりの解釈を組み立てる必要はありますね。「哲学特論」はゼミ形式で、だいたい20人以下の人数でやっています。
––– そうなんですね。でもその同期はそれを面白かったよと言っていて。私は「哲学」という語のハードなイメージから、授業を取ってなかったんですけど、そんなにみんな思ってるほどハードじゃないから大丈夫だよ!と言われて。




 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

––– 他の教育機関でも教えられたりしてたんですか?
京都大学と立命館大学で教えています。

––– そことここでは変えていることとかありますか?
それほど変えていないですね。同じ『判断力批判』でも、翻訳されたテキストを読むか、ドイツ語の原典を読むかという違いくらいです。京芸の学生さんはじっくりしっかり、時間をかけて考える方が多いので、なんの手加減も、忖度もなく授業しています。
––– そうなんですね!じゃあ結構ゴリゴリの。
ゴリゴリやってますね(笑)
––– 専門じゃないから優しくしよう、ということもなく。
正確に表現する、という意味での優しさはありますよ。「正確さを心がけると言葉づかいが平明になり、印象が優しくなる」と言う意味では優しいかもしれないです。
––– なるほど!




––– 「考えられる学生が多いので」っておっしゃってましたが、先生から見て京芸の学生ってどんな学生ですか?
一概には言えませんが、自分が関心を持ち、手を動かしていることに情熱を持ちながらも反省的な距離をとり、言葉にすることができる方が多いなと思います。考えないとなかなかよいものは作れないから、おのずと、思考の訓練が重ねられているんでしょうね。
––– じゃあ京芸に勤められてるのって楽しいですか?
楽しいですよ!対面の時はもっと楽しかったですけど(笑)
––– そうなんですね!(笑)京芸に勤められて何年になるんですか?
7年目かな。
––– どんなところが楽しいですか。
さっき言ったように、ひたむきに考える学生さんが多いので、対等に議論できるところが楽しいですね。わたしが一生かけても書けないような言葉、文章を示してくれる方にも、たくさん出会うことができました。
––– それぞれが考えを持ってるというか。
まあ「自分の考え」と呼ばれるものなんて、なくても別にいいかもしれないとも思いますが、ともかく言語的、あるいは非言語的な思考の力によって、対象に粘り強くアプローチすることができる方が多いですね。そういう人とは、話していてもお互い考えが深まっていきます。
––– あ、先生自身も。
もちろんです。わたしは30歳になってからはじめて京芸に来ましたが、もっとも知的に刺激的な場所を経験することができたと思っています。






 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

––– 対等に。それは、制作のことでもなんでもですか。
そうですね。対等さは大事だと思っています。軽蔑してくれるのは別に構わないですけど。
––– え!?それいいんですか!?
それは構わないです。対等か、それ以下に見てくれたらいい(笑)
––– 上じゃなくて。
気を遣われると議論しにくいですよね。下に見てくれるくらいの方が、議論しやすいかもしれないです。
––– そうなんですね…なんかそこまでおっしゃる先生初めてです…
そう?でも京芸の先生なら、みんな言いそうだけど?
––– まあまあ、確かに…
みんな言いそう。
––– ですけど!(笑)
じゃあ下に見てくれって書いといてください(笑)
––– 誤解生みますよ!うまく書かないと(笑)
今の流れ全部書いといてください!みんないいそうだね、だから下に見てくれって。

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先生

共通教育/
   哲学・倫理学

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